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○ここでは、発掘調査に関するよくある質問を、Q&A形式にまとめました。

 
Q:遺跡の数と種類は?

A:
全国で約465,000か所(平成24年段階)の遺跡が知られており、集落跡・散布地、貝塚、都城・官衙跡、城館跡、社寺跡、生産遺跡、古墳・横穴墓などがあります。なお、福島県の場合は平成24年段階で14,484か所の遺跡が確認されていますが、遺跡数は調査の進展により変化します。

Q:遺跡の場所は?

A:
遺跡の種類によって立地が異なりますが、あらゆる場所で存在する可能性があります。最近では水中考古学という分野もあり、湖の中や河口付近などにも遺跡の存在が確認されています。ほとんどの県で遺跡地図を作成しており、閲覧することが可能となっています。

Q:発掘調査の順序は?

A
順序としては、
 表土剥ぎ→精査→遺構・遺物の検出→遺構の掘り込み・遺物の取り上げと併せて記録(写真・図面)の作成
 →整理→報告書の作成
となり、報告書の作成をもって終了となります。
 調査方法については文化庁から、『発掘調査の手引き』が刊行されています。
  2010『発掘調査のてびき-集落遺跡発掘編-』
  2010『発掘調査のてびき-整理・報告編-』
  2013『発掘調査のてびき-各種遺跡調査編-』

Q:年代の決め方・測定方法は?

A
発掘された遺跡の年代をどのようにして知るかというと、土器などの遺物から判断することが主な方法となっています。これまでに土層の上下関係や遺構の重複による新旧関係及び年代を示す文字資料などを組み合わせた研究成果から、縄文土器・弥生土器・土師器・須恵器などは、年代の序列を決める編年(土器による年表)が組まれており、それぞれの序列の特徴を把握し、編年のどこに位置するのかを決めることで年代を比定することができます。
 またその比定年代を補強するものとして放射性炭素年代測定法や年輪年代測定法などの科学的方法もあります。放射性炭素年代測定法は生物が取り込んだ炭素C14という同位体の数が、時間の経過とともに減っていく原理を応用したもので、土器についた炭化物や木質遺物などから測定することができます。年輪年代測定法は、年輪幅の変化の特徴を体系化し、木材の年輪の重なる部分をつなぎ合わせながら、年代をつないでいく方法で、体系が出来上がっている杉材などの木質遺物で測定することができます。

Q:報告書とは?

A:調査された遺構・遺物について文章・図面・写真によって掲載し、全体の分析成果を総括して報告書を刊行します。報告書は図書館で閲覧することができます。

Q:調査現場を見学したいけど?

A
発掘調査は開発工事を前提としていることが多く、安全上の問題などから発掘調査現場を気軽に見学するのは簡単ではありません。そのため、最も見学に適した時期を選んで、現地説明会を開催することが多く行われています。教育委員会や調査組織の情報発信に注意して遺跡を訪ねてみてください。
 なお、遺跡に関する体験施設も各地にありますので、当HPリンクや各県・市のHPなどから検索してみてください。

Q:調査のための研修機関は?

A
地方公共団体の埋蔵文化財担当者の技能向上のための研修が、独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究で実施されています。1年を通して調査・報告書作成・保存科学等の課程が組まれており、希望の研修課程を選択して受講することができます。
 福島県文化財センター白河館(まほろん)では、講座形式の文化財研修が月1回行われているほか、調査技能を身につけるための特別研修の相談にも対応しています。

Q:保存科学ってどんなことをしている?

A
文化財保存科学は、「文化財のお医者さん」と例えるとわかりやすいと思います。
 長い年月の間、土の中に埋まっていたり、日の当たる場所や湿気の多い場所に保管されていた文化財は、様々な悪い症状が起こっていることがほとんどです。
 それらを、最新の機械を使って内部の状態などを調べたり、薬品を投与したり、ギプスで補強したり、様々な科学的方法を使って文化財を治すのが文化財保存科学です。
 また、治すだけでなく、年代を調べたり、産地を調べたり、古代の植生を調べたりもしています。

Q:科学分析などでなにがわかる?

A
文化財は、その形状や製作技法等、様々な側面から時代背景や性質などを導き出します。それらの方法の一つとして、科学的手法を用いることがあります。
 近年、考古学の分野でも、科学分析によってさまざまな成果が得られています。例えば、年代を割り出したり、付着物を特定したり、眼には見えない文字や構造を発見したり、産地を特定したり…様々です。これ等の科学分析の結果と、考古学的視点を併せて歴史を導き出します。

調べたい内容 方法の一部
年代を割り出す 年輪年代法、放射性炭素14年代測定法、熱ルミネッセンス分析法
物質を特定する X線回折分析法、蛍光X線分析法、フーリエ変換赤外分光分析法
目には見えないものを見る、構造を特定する X線透過撮影、赤外線撮影、走査型電子顕微鏡分析、X線CT分析
当時の環境や植生の分析 樹種同定、花粉分析、プラント・オパール分析法、出土人骨のDNA分析

※その他多種多様

Q:財団では、どのような分析をしてもらえますか?

A
当財団には、エネルギー分散型蛍光X線分析装置、赤外線カメラが設置されています。
 エネルギー分散型蛍光X線分析装置は、元素を調べることができ、定性分析が行えます。
 たとえば、土器に付着した赤い物質がベンガラであるか、水銀朱であるか等を調べることができます。
 赤外線カメラは、木質遺物や土器に墨で書かれた文字や絵が見えにくくなってしまった場合、鮮明な画像で確認することができます。

Q:保存科学の分野で、財団に依頼できることは?

A
当財団では、保存科学担当者がいない福島県内の市町村等への協力事業として、主に以下の項目に対応できます。 
 ・出土有機質遺物の劣化防止および保存処理、保管管理のアドバイス
 ・出土金属質遺物の劣化防止、保管管理のアドバイス
 ・蛍光X線分析装置による定性分析
 ・赤外線カメラ撮影
 ・発掘現場からの脆弱遺物の取り上げ

――――等、その他臨機応変に対応。なんでもご相談ください。

        
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